2016年7月17日
2016年7月17日 「あなたがたの知らない食べ物」 ヨハネによる福音書4章31~38節
「イエスは言われた。『私の食べ物とは、わたしをお遣わしになった方の御心を行い、その業を成し遂げることである。』」(ヨハネ4:34)
日頃仲たがいをしていたサマリア人の町に、食べ物を買いに行ったのは必要だったからでしょう。しかし弟子たちが食べ物を差し出すと、イエス様はいらないと言われたのです。「せっかく買ってきたのに・・」と弟子たちはガックリ来たかもしれませんね。ここだけ読むと、イエス様は少しワガママ・・と思えるかもしれません。しかし「食べ物」とは何でしょう。飢えた者に満足を与える物です。イエス様は以前「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」(マタイ4:4)と言われました。文字通りイエス様は、肉の命ではなく、霊の命が満たされて満足されたのです。それが「御心を行い、その業を成し遂げること」だったのです。では、「御心・その業」とは何のことでしょうか。イエス様が時間をかけて関わられたのは、イスラエル人が嫌ったサマリア人の、そのまた嫌われ者のたった一人の女性です。でもそれで十分でした。イエス様にとって、否イエス様をお遣わしになった父なる神様にとっても、一人の人の命・・滅びから永遠に、死から命に(ヨハネ3:16、5:24)が、救われたのは、それで十分だったのです。