2018年3月11日

2018年3月11日                「主の証人ヨハネ」                ヨハネによる福音書21章20~25節

「これらのことについて証しをし、それを書いたのは、この弟子である。わたしたちは、彼の証しが真実であることを知っている。」(21:24)

この福音書の著者はヨハネです。彼は「愛の使徒ヨハネ」とも呼ばれ、人からもイエス様からも愛され、使徒たちの中では唯一殉教しなかった人物です。ヨハネにはエフェソで杯に毒を入れられても何の害も受けなかったとか、ローマ帝国の迫害で煮えたぎる油壷に投げ込まれても火傷ひとつしなかったという伝説もありますが、以下の2つはヨハネの事をよく表していると言われて居ます。①かつて導いた青年が主から離れ、ついに山賊までになってしまったのを、老齢になったヨハネが「わが子よ、わが子よ」と叫びながら追いかけついに改心させた事。②晩年ヨハネが「子どもたちよ、互いに相愛しなさい」と繰り返し言い、弟子たちがそのことで不平を漏らすと、「これは主が命じられた使信である。もしこのことが守られるなら、それで充分である」と答えた事。
 しかし、ヨハネは始めから愛に満たされた人物ではありませんでした。ボアネルゲス(雷の子ら)と呼ばれ(マルコ3:17)、かなり激しい気性の持ち主だったようです(参照ルカ9:49~56)。彼はなぜ「雷の子」から「愛の使徒」に変えられたのでしょうか?ヨハネは「初めからあったもの、わたしたちが聞いたもの、目で見たもの、よく見て、手で触れたものを伝えます。すなわち、命の言について。」(Ⅰヨハ1:1)と書いているように彼はいつもイエス様のすぐそばにいて見ていたのです。正確にはイエス様が絶えず側にいて下さることを求めたのです。

2018年03月16日